気がついたら年越ししてるやん…!
全く師走の忙しさは一年の最後にヴァータ度をさらに助長させる危険なトラップです
さて
前回、このblogで男女それぞれの身体的特徴に合わせて行うヴィラバドラーサナⅠについての記事にて、それぞれ違った身体の構造や特徴を持つ男性と女性が、アーサナ本来の趣旨を損なわずにより気持ちよく実践するためのちょっとした調整についてなど、ご提案させていただきました
昨今、クラスも増えつつあるメンズヨガの指導時にもそういう男女差を留意できると、きっと満足感もUPするはずだと思いつつ、日々取り組んでいます(^^)
今回は同じ視点でシリーズ第2回目、ヴィラバドラーサナⅡについてお届け致します
***
●男女の解剖学的違い
まずおさらいとして
男女の骨格や身体構造の差について、まとめてみました
・女性は妊娠出産などの大きな骨格の変化に対応するために靭帯や腱の伸張幅が男性より大きい(つまり、相対的に柔軟性が高い)
・男性は女性に比べ筋肉が発達しやすく、筋力が高い
・女性は男性と比較すると、骨盤の幅が身体に対して横に広い
もちろんこれは単なる一般論であり個人差もとても大きいのですが、相対的にはこういう傾向があるかと思われます
これらの特徴を踏まえて、おなじみヴィラバドラーサナⅡについて、男女それぞれが気持ちよく行えるようにはどうすれば良いか、みていきましょう!
●ヴィラバドラーサナⅡ
英雄のポーズ2番、ヴィラバドラーサナⅡは、ヴィラバトラーサナⅠと同じく立ちポーズの中で最も頻繁に登場するアーサナのひとつですよね!
両脚を大きく開き、後ろ足先をやや内側に、前足先を90度横に向けます
アライメントを重んじるアイアンガーヨガではこのとき、右と左のかかとは一直線上に
太腿を引き締めて前脚腿を外側に開き、前脚の膝頭が足首の真上にくるまで踏み込みます
骨盤から上体を横に開き両腕を広げ、目線は前足先の方向に向けて両脚でマットを前後に引き伸ばすように踏みしめて
そして上半身はゆったりと構え、前にも後ろにも、各方向に伸びるベクトルを感じながら気持ちのいい呼吸を繰り返します
カッコいいし、美しいし、凛としていて強く、そして気持ち良い!
大好きやなぁヴィラバトラーサナⅡ、通称ヴィラⅡ
このヴィラⅡはヴィラⅠのように縦に伸びるよりも横に広がる印象が強く、この「横への広がり」こそがこのアーサナのミソであり、美味しいところかと
吐く息ごとに肩の力が抜けて、両腕が遠くまで伸びていくような広がりと鋭い方向性を感じる事が、ヴィラⅡの醍醐味だと思うんですよねえ〜
●ヴィラⅡを行い易いのは男性?女性?
そしてこのヴィラⅡ、骨盤が横に広い女性にこのアーサナを好む人が多く、正しいアライメントでキープできる人が多いように見受けられます
反対に、男性にヴィラⅡを苦手に感じている人が多い傾向があると、メンズヨガのレッスンを見ていて感じます
特に男性に多いのは、上半身が力んでしまうパターン
このアーサナ、背筋は伸ばしつつ肩甲骨は少し下げて、みぞおちを緩めるのが大切ですが、男性はどうしても肩周りが力みがちに
その原因は、下半身にあるんです
●ヴィラⅡで下半身を安定させる調整!
上体を横に向けたまま股関節を横に開くのがキツいと感じる男性にとっては、前膝がどうしても内側に倒れ易く、そのため脚でしっかりマットを踏みしめる事ができません
結果として上半身に余分な力が入ってしまうのかと
ではそういう場合どうするか
気持ちよく両腕を広げるためには骨盤を少し斜め前に傾けても全然いいと思うのです
これはもう、何を優先するかという話になってくるのですが、脚や骨盤のアライメントを重視するあまり、横への心地よい広がりを感じられなくなってしまっては勿体ないと私は思うんですよ
それなら骨盤は少し角度がついてもいいから前脚の膝はなるべくしっかり開いて、力強く踏みしめながら上体を緩めて呼吸を深めた方がいいと思いません?
そもそも足の位置がキツく感じるなら、前足のかかとの延長線上に後足のつちふまず位にずらしてみると、より安定しやすくなります♪
脚の筋力はある男性にとって、少し骨盤が斜め前に向いても後脚を強く踏みしめることは意外と簡単に出来てしまうんですよね
もちろん、後脚への意識はしっかり保つ必要がありますが
●呼吸が深まるアライメントを探ること
ヴィラバトラーサナⅡは骨盤も股関節も横へ開くので、そういう意味では横広の骨盤を持ち関節の柔軟性が高い女性向きのポーズと言えそうです
とは言え、男性に向かないポーズでも決してありません
何と言っても戦士のポーズ!
たくさんのヨギ達に愛されて来たポーズなんですから
もしヴィラバトラーサナⅡを苦手に感じている男性が居るなら、呼吸を深めるために少しアライメントを調整して、ヴィラバトラーサナⅡを好きになってほしいです
***
さて、今回はヴィラバトラーサナⅠ、ヴィラバトラーサナⅡと続けて、身体の性差に合わせたアーサナの行い方をご提案しました★
ヨガのアーサナには正しいアライメントが決まっていますが、アーサナ本来の意味を理解してさえいれば必ずしもガチガチに形にとらわれる必要は無いと私は考えています
自分の骨格や特徴と向き合い、気持ち良く呼吸ができるポジションを探ってみる
その過程もまた、ヨガです
呼吸を深め易く、自分の内側へ意識を向けやすいアーサナの取り方を2019年もがっつり追求していきたいと思うのです!
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